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葬儀やお通夜でやってしまった暁天エピソード

冠婚葬祭の中である日突然あるのがお葬式やお通夜です。
『あの人が亡くなった』などといきなり聞かされると驚くのは当然ですが、悲しんでいる暇もなく一気に慌しくなります。
それも、お通夜が当日だったりするとなおの事で、時間や場所の確認はもちろん、喪服などの準備も普段してあるはずもありませんから、大騒ぎとなり頭が混乱する事もしばしばです。

それはやはりそんな状態で起きた失敗でした。
その人は会社関係の付き合いでたまに顔を合わせる程度の人だったのですが、何かの手違いでその人が亡くなった事を私が聞かされたのはやはりお通夜当日でした。

    それからが大変で、私は妻に電話をしてあれこれ準備を頼み、仕事を急いで切り上げてあたふたと家に帰りました。
    家に着くやいなや喪服に着替え飛び出そうとする私を、『ちょっと、これ!』と妻が呼び止めます。
    振り返ると妻はお香典の入った袋を差し出していました。
    私は危うくお香典を忘れる所だったのです。
    『香典袋がなかったから、急いで買ってきて疲れちゃった。』と言う妻に礼を言って私は家を出ました。

    しかし、事件は葬祭場に着いて起きたのです。
    受付でお香典を出そうとした私は小さい声で思わず『あっ!』と呟いてしまいました。
    チラリと覗いた香典袋にはなんと名前が書いていなかったのです。
    急いでそこを離れた私は嫌な予感がして中身を確認してみると、やはり肝心のお金が入っていません。
    私は妻に香典袋の用意をさせてはいましたが、その他の事を詳しく言っていなかったので、きっと妻は私が準備するんだろうと勘違いしていたようなのです。
    私は慌てて財布を出しましたが、その日は1万円札を持っていませんでした。
    その瞬間私が猛ダッシュで銀行に行ってお金を下ろし、コンビニで筆ペンを買ったのは言うまでもありません。
    そして、コンビニで恥ずかしさと暑さでだらだら汗をかきながら、カウンターで名前を書いた私です。

    それからの私はお通夜の時に何度何度も香典袋を確認するようになりました。